講 義 名 超音波エレクトロニクス(Ultrasonic Electronics)
開講学期 前学期   単位数 2-0-0  
担当教員  
中村 健太郎 助教授 すずかけ台 R2棟 718号室 (内線5090)
E-mail: knakamur@sonic.pi.titech.ac.jp     
上羽 貞行 教 授 すずかけ台 R2棟 714号室 (内線5052)
E-mail: sueha@sonic.pi.titech.ac.jp
【講義の目的】
  超音波の発生、伝送、放射、検出に関する基礎理論と、超音波特有の作用やその応用について修得する。このために、弾性波動の理論、圧電現象・圧電材料の基礎、電気等価回路など圧電振動子の理論と実際について学ぶ。超音波の応用には、測定など通信的応用と、そのエネルギーを利用したパワー応用とがあるが、この講義では主にパワー応用を指向している。
【講義計画】
  1. 超音波エレクトロニクス概説
  2. 固体の力学・弾性体の波動(1) : 基礎
  3. 弾性体の波動(2) : 支配方程式
  4. 弾性体の波動(3) : 各種振動モード
  5. 弾性振動の解析手法
  6. 圧電現象・圧電振動
  7. 圧電振動子の電気等価回路
  8. 圧電振動子の構成方法
  9. 圧電振動子の評価方法 : 電気的特性の測定と振動測定
  10. 超音波伝送体
  11. 超音波振動システム設計および駆動回路
  12. 強力超音波の特徴と応用
【教科書・参考書等】
  担当教員が作成した講義資料を配布する.        
【関連科目・履修の条件等】
  「マイクロ機能デバイス(後学期)」には本講義の応用が含まれる
【成績評価】
  講義中の小テスト、中間試験・期末試験
【担当教員からの一言】
  超音波や圧電振動のエネルギーを用いたデバイスに超音波モータや圧電トランスなどがあり、現在利用が進んでいる。また、強力な超音波ないし超音波振動の物理的・化学的効果は、洗浄や加工、溶接、化学反応促進などに古くから使われており、今日でもますます応用分野を広げている。全く関係がないと思われる分野でも利用価値が生まれる可能性がある。しかし、弾性振動や圧電現象、圧電振動子については学ぶ機会も少なく、他分野に比べて教科書も多くはないので、この講義ではそれらの基礎に重点をおいている。